身体に麻痺があったりすると起こる恐ろしいアレ…

褥瘡(じょくそう)のはなし

イギニョの変形した足は麻痺してるし感覚もなく基本彼の身体にぶらさがってるだけだがひとつ困ることがある、「ちょっと!ごはんだって言ってるでしょ何度も言わせないでよ!」「イギニョ〜ごはんだよぉ〜」それは褥瘡(じょくそう)

彼の足は伸びないので車椅子に長い間座っているうちに座面に接している足の甲や側面が結構不良により壊死してしまうのだ!「うわああっなんか足に穴空いてるよっ?」

うわひどい傷…痛そう…って感じないのか(笑)ねえごめんでもさそれ(足)ってさ要るの?うーん……まあでもこの状態で生きてきたからなくなったら手で歩くときのバランスが狂っちゃうんじゃない…?っていうかそれ聞く…?すごいね…

皮膚科にて「うわー結構ひどいね骨見えそうじゃんコレ。塗り薬は処方するけど誰かちゃんと毎晩包帯かえてあげられる人はいるの?彼自分じゃやりにくいでせほ」一応翻訳係として付き添い

あー…私が一応できますけど?私が夜先に寝ちゃわなければ(笑)ねえそれ絶対やって?結局イギニョは器用にじぶんでやってた。(私のやり方が気に食わなかったらしい)

冬は悪化するぞ、褥瘡

身体が麻痺していたり寝たきりだったりすると、できがちな褥瘡(じょくそう)…。

イギニョは変形して伸びない足をいつも正座状態に折り畳んでいて、なので常に車いすの座面と足の甲が接していて、なおかつその足自体も麻痺ゆえ肉付きが悪く骨ばっているので、余計に傷ができやすく…(書いてて尻穴がムズムズしてくるくらい痛々しい)

寒い時期はいつも重症化しがち。

下半身(胸から下)が麻痺している彼いわく、その痛みは

「背中が痒いけどどこが痒いのかわからないときみたいな感じで、どこにあるかわからない痛みがある感じ」だそう。ひいーーーー!!!!!!

感覚が通常通りあったら耐え難い痛みだと思うんだけど、私や息子達がその傷の深さに驚いてても、本人が何も気づかず平然としている様がまた、余計怖い(笑)

出勤時は13〜14時間車椅子に座りっぱなしなので、傷の治りは一進一退。

今は暖かくなってきたから良くなってきてるけど、ちょっと仕事に集中して座るポジションをしばらく買えなかったりするとすぐに悪化するので、油断は禁物なのである。

我が家の褥瘡対処法

  • 出勤中は仕方ないけど、家にいるときは極力足の甲がどこかに触らないように姿勢に気をつける
  • 靴下は絶対に履いて、冷やして血行不良を起こさないようにする
  • シャワーだけでなく湯船につかるようにする(もちろん傷が深すぎる時には避けた方が良いと思われる…)
  • 入浴後はよく乾かしてから、消毒液を塗る
  • 消毒液が乾いてから傷専用の軟膏を塗って、ガーゼを何枚かに重ねてテーピングして、保護(そのとき傷をあまり圧迫しないように!)
  • 1日で一番長く座る車いすのクッションは、圧が分散するタイプのちょっとお高いやつを使用 
  • (私の気が向けば)足のマッサージをしてもらう

みんなどうやって対処してるんだろうね!??

特に寝たきりで自分で体勢を変えられない人達の痛み、苦しみはいかばかりかと…。

(寝たきりだと大体尾骨のあたりにできちゃうんだよね。あれも非常に痛々しい。)

イギニョの場合は、身体のつくりが特殊すぎて、いわゆる一般的な褥瘡の情報があんまり参考にならないのだ…!

血行をよくすることが大事だっていうけど、麻痺した彼の足はいつもびっくりするくらい冷たくて、特に真冬なんかは、手ぶくろを買いにの母さんぎつねよろしく、私が彼の足を手で包んでよくよくマッサージしてあげても、なかなか温まらない。(そして私、すぐ飽きる。)

モコモコした保護用の足に巻くタイプのクッションを買ったこともあったけど、すぐにずれてしまったりして、結局すぐ使わなくなってしまった。

あと非常に気になるのが、褥瘡防止のための書籍をとかを読んでいると、「栄養状態を良くすることが非常に大事」みたいに書いてあるんだけど、イギニョの褥瘡って、彼の偏食とも関係があるのか!?タンパク質と米・味噌汁はよく食べるけど、日本人の私からすると圧倒的に緑雨食野菜足りてないでしょ!と感じるのだけど、そういうのも関係あるのかしら…。

(でも外国人って米を野菜って言い張りがち)

褥瘡ひどくて大変なのは本人だけではない…

褥瘡がひどくて、もちろん彼が痛くてライフクオリティ下がってかわいそうっていうのはあるんだけど、プラスで、私達の生活にも支障をきたすのだ。

車を持たない私達は、食料品の買い物も徒歩や電車に乗って行って、重い荷物は車いすにかけて帰ってくるのだけど、この褥瘡がひどい時期には当然、イギニョは外出したがらない…。

いつも以上に生活の諸々の負荷が私にかかってくる感じがするので、彼の健康は、彼自身のためにも、そして私のためにも必須なのである。

日本はますます高齢化が進むし、そのうち誰も褥瘡ができないような素晴らしい何かが発明されないかしらーと期待してます!

おすすめの記事